第5話 投資のリスクとどう向き合うか─還暦後にリスクを1/2にした方法

投資資産形成

株式100%でキャピタルゲインを狙う投資は、価格変動の振れ幅が大きい点にリスクがある。

私自身のポートフォリオも、かつてはリスク値(=価格変動の大きさを示す指標)が20%を軽く超えていた。

例えば、100万円を株式に投資し、5年後に急に現金が必要になったとする。

リスク値が20%を超える場合、タイミングによっては80万円程度まで目減りしている可能性がある。

この状況を受け入れられるかどうかは、キャッシュを稼ぐ力(イン)と、生活で出ていくお金(アウト)のバランスによって決まる。

独身時代、子育て期、住宅ローンの有無、学費負担など、人生ステージによってキャッシュフローは大きく変わる。

  • 独身:イン>アウト → リスク許容度高
  • 子育て期:アウト増 → リスク許容度中
  • 住宅ローン期:アウト最大増→リスク許容度低
  • 退職後:イン<アウト → リスク許容度低

余剰資金を投資に回しつつ、キャッシュフローをプラスに保てるかどうかが、どの程度のリスクを許容できるかの判断材料になる。

■ 私自身の状況と、リスク許容度の変化

私の場合、すでに還暦を過ぎ、今後は収入が年齢とともに減少していくのは明らかだ。

いずれ年金生活に移行することを考えると、資産を現金化する際のリスクを抑える必要がある。

第2話でも触れたように、最もリスクが低いのは現金や定期預金だ。

(第2話の話はこちらからどうぞ)

一方で、出来るだけ、現役時代の質を落とさないで、高い質の生活を維持したいと考えると、資産運用の視点は変わる。

①リスクは下げる
②キャピタルゲイン狙いより、配当収入を増やす
③無駄を削り、エッジをきかす
④何より40年頑張ってきた資産を元に家族と一緒に楽しむ

これらの点を念頭に株式一辺倒の資産運用の見直しを行った。
幸い、株式投資がある程度うまくいっていたため、余剰資金を確保できていた。そこで、この資金を活用し、ポートフォリオ全体の見直しを行った。

■ 資産クラスごとの特徴と、私が選んだ理由

① 債券

債券は一定期間資金が拘束されるものの、リスクは5%前後と低く、利息分のリターンを確実に得られる。

特に、過去に発行された債券は市場価格が額面より安いことが多く、10年債権を残期間3年くらいの時に、市場価格で安く入手、満期まで保有すれば表面利率に加えて差益も得られる点が魅力だ。

② 投資信託

ブラックロックのデータによれば、投資信託は銘柄にもよるが、分散効果によりリスク値は15%台に収まる。

銘柄選択次第では、キャピタルゲインと分配金の両方を狙える。

③ オルタナティブ資産

PE(プライベートエクイティ)や不動産投資などは、株式や債券とは異なる値動きをするため、分散投資効果が高い。

現金化に時間がかかる点はデメリットだが、リスクを抑えつつリターンを上げる選択肢として有効だ。

④ 実物資産(不動産)

私は余剰資金の一部を使い、リゾート会員権を購入した。

これはキャピタルゲインや配当を目的とした投資ではなく、家族との時間という別の価値軸で資産を活用するものだ。

■ 見直し後のポートフォリオ

4年かけて、株式100%だったポートフォリオを以下の構成に変更した。

  • 不動産 8.3%(リゾート会員権 )
  • 国内株式 21.7%
  • 国内投資信託 6.2%
  • 海外投資信託 11.4%
  • 終身外貨ドル建て保険 4.1%
  • 終身保険 3.8%
  • 国内債券 7.4%
  • 確定拠出年金 4.7%
  • 国内REIT(セキュリティトークン) 2.9%
  • 現預金 2.5%
  • 外貨ドル預金 0.33%

この結果、ポートフォリオ全体のリスク値は、20%台半ばから10%台前半へと大幅に低減した。

■ 次回予告

次回は、このポートフォリオのリスクの詳細分析、期待リターン、そして残された課題について紹介したい。

また、前回までの話は、以下よりご確認いただけます。私の資産運用の課題を整理しています。

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